2007年 スルメイカ大漁記







長崎漁港



太平洋の、水平線が見える漁港に出るのは気分がいい。
昨年のこの季節、大船渡にかなりのサバが寄ったとの情報を受け、それではと、
久々にこの潮通しの良い長崎漁港を訪れた。
午前中の仕事を終え、速攻で帰宅して身支度を整え、これまた速攻で大船渡に向かうと、
夕暮れ前には何とか間に合って、傾きかけた夕日が、荒磯の稜線をなだらかに照らしていた。





夕暮れ時


夕方は、魚の活性が上がる時分。沖堤防の灯台の下に道具箱を開き、そそくさと仕掛けを取り出し、
足下にコマセを撒くと、タナゴやアジの群れがワンサカと寄ってきた。
これから、夜釣りで使うエサを釣るのだ。イカのエサとしては小振りなアジが手頃なのだけれど、
手のひらサイズのタナゴも交じり、忽ちのうちに40匹あまりが釣れまくった。





次々とかかったアジとタナゴ。総勢40匹以上。


続いて磯竿を用意し、ウキ釣りでサバ用の仕掛けを流す。サビキ仕掛けにコマセカゴを取り付け、
波間にぶん投げる。すると、忽ちのうちにウキにアタリがっ! おおっ!
だが、なんかウキの動きがサバのそれとは違うような・・・。
ウキが消し込むのを待ってすかさずアワセッ、リールを巻き上げると、6本バリのサビキ仕掛け全てに、
10センチあまりの小アジが鈴なりに付いていた。あれまッ。アジじゃんか。
その後、何度仕掛けを流しても釣れて来るのはアジばかり。まーイカのエサになるからいいんだけどサ。
結局サバのサの字も見えず、真っ暗になったところで一時撤収。道具を片付けて、
いつもの釜石港に向かう。長崎漁港からだとケッコウな距離があり、それだけで疲れちまった。

闇夜の中を、釜石港の防波堤に車をつける。わおっ、ケッコウな車の数ですな。
既にイカ釣りのおっちゃん達がいっぱい竿を並べていた。イカはもう既に釣れ始まっている模様。
これならもっと早くここに来とくんだったな〜。 ま、いいや。さて、釣るべしッ。
辛うじて釣り座を構え、さっき釣ってきた大量のアジをエサに、イカ釣り開始する。
仕掛けは前出のようにイカクシをアジに真っ直ぐに刺し込み、ソフトビーズで固定して
ルアー竿でぶん投げる。実は、仕掛け自体が軽いので、あまり硬い竿だと飛距離が出ない。
なので、いつものウルトラライトのトラウトロッド(管理釣り場用?)で ビシッと投げ、
ラインテンションを張っておく。
ただこの竿の欠点は、竿が柔らかすぎることである。つまり、大物の獲物がかかったときに、
そのまま海面から引っこ抜けるかどうか、チョット怪しいのだ。現に一度折ってるくらいだから。

イカ釣りは仕掛けを投げたら一旦沈め、シャクリ上げながらリールを巻いてくるだけ。
イカが掛かると、竿先にズッシリとした重みがかかるのですぐわかる。
引き上げたトラウトロッドが弓なりに曲がり、イカの重みを必死に耐えている。おおっキタキタッ!
手元まで引き寄せたところで、しきりにジェット水流で逃げようとするイカを強引に引っこ抜く。
一パイ目から胴長24センチあまりの大きなスルメイカ。今夜は幸先がいいぞヨ。
と思ったが、5、6パイ釣ったところで午後9時を過ぎ、だんだん群れの寄りもまばらになってきた。
うーん。まァ、今夜はエサもタップリあるし、じっくり行きますかね〜。
次第にカタが小さくなっていくのを気にしつつも、仕掛けを投げては巻き、投げては巻きを繰り返す。

イカのアタリが無くなると全くもって暇である。そういえば、ワタシの懐中電灯には通常ライトの他に、
角度の変えられる蛍光灯やエマージェンシーランプ、そしてラジオがついていた。
じゃあ、退屈しのぎにラジオでも、ってなもんでスイッチを入れ、チューニングを合わせると、
流れてきたのは『オールナイトニッポン』。パーソナリティはどこの誰だか知らんが、
チューナーの能力がイマイチで、これしか放送が入らないので取りあえずかけておく。
昔、ラジオの深夜放送を良く聴いていたのは中学、高校時代。
中島みゆきのオールナイトニッポンや、デーモン小暮のオールナイトニッポン、
さだまさしのセイヤングとか聴いてたっけ。あ、トシがバレますな。

で、午前4時までに10パイ目をゲット。ラジオにも飽きて、大欠伸をしながら仕掛けを投げるも、
もう体力も限界間近。もう、眠くて敵わぬ。夜明け前に、撤収を決意する。
何とか自宅に帰り着き、10パイのスルメイカを水洗い。冷蔵庫に仕舞って爆睡する。
イカの写真がないのは、昼過ぎに起きたら既に調理されてしまっていたから。

イカの新鮮な刺身はほのかに甘くて柔らかく、とっても美味であった。





(9/30 07')