2006年 釜石 再チャレンジ





去る11月の祝日、再び親父を乗せたワタシの車は釜石港に在った。
11月にしては天気は穏やかで、心配された風もなく、海は凪いでいた。
季節から言っても今回が今年最後の釣行になるのは必至と思われ、何としてもサバを釣っておきたい。

前回の失敗を踏まえ、今回は遠投用のコマセカゴを用意し、仕掛けも多様な鈎(ハリ)サイズを用意した。
付けエサのオキアミも古い冷凍モノはミンチにしてコマセにし、新鮮なものを購入した。
これで釣れなきゃ半月かけて少しずつ作った仕掛けが泣く。とばかりに、ワタシは多少の悲壮感を持って仕掛けを投入した。

釜石港は大型タンカーが入港する関係上水深が20メートル以上と深く、回遊魚が入って来やすい港である。
それゆえタナの調整も調整幅が大きく、水深3メートルから9メートル前後まで深く探る必要がある。
ワタシは朝マズメはおそらく魚も浮いているだろうと考え、水深3メートルから探ってみることにした。
ところがである。
潮に流したウキはただ波間に漂うだけで一向にアタリが見られない。引き上げて付けエサを確認しても、
コマセが切れるだけでエサ取りの反応すら見られなかった。それでも執念深く少しずつタナを下げ、反応を見るも、
やっぱりアタリひとつ確認できなかった。

ウヌレ。と隣を見ると、親父は既にサバ釣りの竿を置き竿にしてチカ釣りの準備に励んでいた。
足もとにコマセを撒くと、今回もやっぱりチカが群れてくる。しかも体長20センチ程のジャンボチカも混じり、
これはこれでなかなかの入れ食い状態であった。


チカ釣りの父。安全のためライフジャケットは必ず着用して貰う

しかしやっぱりサバが欲しい。諦めきれず更に仕掛けを遠投し(ワタシの磯竿は4号遠投用ナノダ)、
広く探るつもりでいたのだが、肝心のコマセカゴが大きすぎたのか、それともワタシの遠投する技術が未熟なのか、
三投に一回は仕掛けが絡まる始末でどうにもならぬ。天秤仕掛けを使ってもやっぱり同様であった。

あな口惜し。ならばと密かに忍ばせて来た4.5メートルの投げ竿をセットし、胴付仕掛けにアオイソメをつけて遠投。
ドラグを緩め、置き竿にして暫らく放っておく。
せっかく釜石まで来たのにアイナメくらい釣らねば収拾が付かんぞッ フンガフンガァ〜。
思えば今は丁度カレイの産卵の季節。「ノッコミカレイ」と言って産卵のため
水深の浅いところにやってくるカレイを狙えるかも知れぬ。

アタリがあったようには見えなかったものの、投げ竿の仕掛けを引き上げてみると小さな魚がかかっていた。
アイナメだ。でも体長20センチにも足らず、チビアイナメ。しかも鈎はガッツリ飲み込まれている。オーマイガット。
一方親父はチカ用の仕掛けをそのまま海底に落としてなにやら盛んに誘いを入れてる様子。
でもって釣れてきたのは三陸防波堤の定番、「竜宮ハゼ」(通称:ラグビー)であった。
しきりに「食えんのかこれ?」と聞かれたが、無論食ったことはある。ただウマイかどうかは別として、と答えた。
この竜宮ハゼをエサにして、アイナメを釣るのが「ラグビー釣り」として一般的だが、
越喜来湾あたりではヒラメもこれでイケルというハナシである。是非来年あたり行ってみたいところだ。

さて、冷えたオニギリをつまみつつ、やっぱりチカだらけになったバッカンから、クーラーボックスに魚を移して午後3時半、
そろそろ帰るべェということになり納竿。
チカだけでは心もとないので駅前の市場で牡蠣、サンマのミリン干しなど買って帰宅。
チカはとりあえず冷凍にしたが、チビアイナメ、竜宮ハゼは醤油、ミリンで煮付けにしてみたら結構美味かった。
小さいだけに、骨まで柔らかく煮て頭から食せばこれはこれで結構イイつまみになると思った。普段酒は飲まないが。

さあ、今年はこれで釣り納めになってしまったが、来年はどうしようか。
この冬の雪の具合がどうなるかは判らないが、春にはまた竿を持って海に出たいものだ。
大船渡の漁港も廻ってみたいし、サバ狙いなら釜石には9月に行った方が良さそうだ。
それまでの間、ワタシも冬眠する動物達のように冬篭りに入ることにしよう。
コタツで蜜柑をつまみながら、来年の釣果に思いを馳せ、今全ての仕掛けと愛用の竿を専用棚にしまい終えたところだ。






(12/13 06')