2006年 初釣行


待ちに待った初釣行! だが今年は長く厳しい雪のおかげで海水温がまだまだチョット低めという話で、
各種魚も全体的に遅れ気味、陸ッパリ釣果はなかなか厳しい状況、とかいうハナシである。
"厳しい"と聞いてしまっては、んだば時合いが来るのをひたすら待ってみるべェ、
とゆーのも、ある意味、釣り師の本懐と言うものではあるが、
せっかく海まで行っておサカナちゃんにも会えず、天を仰いで泣きべそをかきながら帰ってくるのは
ワタシとしては無論、到底耐えられるハナシではないので、今年の初釣行はある程度水温が上がり始める6月と定め、
それまでに昨年からひそかに暖めていた、あるアイデアを実行に移すことにした。


そのアイデアとは、投げ釣りの新兵器、通称"投げシャトル"というモノの自主開発であり、開発が順調に進み、
然るべき釣果が挙げられるようであれば、後々は何らかの商売に繋がる可能性を有する、
画期的且つ崇高にして高邁なる、よーするにとっても素ン晴らしい開発企画である。
"投げシャトル"の概要は東北の釣り情報誌「Shizen Club」2003年11月号に詳しいが、
簡潔に述べるとその様、まるで"スペースシャトル"の如し。
シャトルが付けエサを任意の形状のまま、任意の状態で目指すポイントに送り込むことを可能とし、
お帰りの際はおサカナちゃんを連れて帰還するという、マコトにもって素晴らしいメカニズムなのである。


投げ釣りは、付けエサのついたハリスを鉛のオモリで目指す海底に沈め、底を泳ぐ魚を誘う釣りであるが、
竿を振って仕掛けを遠投する際、付けエサがハリから外れたり、仕掛けに絡まったりするトラブルがよく発生する。
また付けエサは現在アオイソメが主流だが、ワタシ的にはホタテやアサリ等の貝類やキビナゴ等の小魚、
更にはヒラメ狙いで活きたカタクチイワシなども使ってみたいと夢想していた。
だがこれらは大変身切れしやすいエサであって、とても通常の投げ釣りの仕掛けでは遠投出来るシロモノではない。
過去、あらゆる釣り師たちがこの問題に立ち向かうべく、エサの付け方や仕掛けに工夫を凝らしてきたが、
やはり身切れしやすいエサには"投げシャトル釣法"が最も有効とみなされるより他なかった。
だが肝心のシャトルは市販品には存在せず、前述の雑誌に紹介されたものも塩化ビニールのパイプを使った自作品である。
私も雑誌を参考にぜひ作ってみたいと思っていたのだが、記事によれば、実際投げ釣りに使うには少々強度が低く、
製作単価も高いので、なかなか豪快に使用できない旨記してあり、私もなかなか製作に踏みきれないで居た。
ところが昨年のFRPによるマスク製作の経験を経て、FRPを使えば至極簡単且つ軽量で、
強度の高いシャトルが作れる事に思い至り、昨年暮れには紙粘土を芯としてポリエステルパテを整形し、
思い描くシャトルの形状を形にしていたのだ。


ワタシが作った"投げシャトル"は上の写真のような形状をしており、オモリにして20号〜25号程度の重量で
開閉式のフタはステンレスバネ線による撥ね上げ式となっている。
空洞部分にはコマセを十分に詰め、付けエサを乗せてフタを閉めるが、海底に着底するとステンレス線がスライドし
フタの留め金が外れて海中にコマセと付けエサが漂い、魚を誘う仕組みになっている。

製作の詳細はコチラを見ていただくとして、ひと月で5個のそれぞれ重さを変えた試作品を作り上げた私は、
6月某日、勢い勇んで高田松原へと繰り出した。
最初はあまり実績のない砂浜横の沼田漁港。ちょうどドン引きの干潮で、外洋側は海草が多すぎて投げるのを諦め、
港内側に投げるも全くあたりナシ。3時間粘ったが結局諦め、長部漁港へ移動した。
が、これまた潮のせいか、或いはポイントに的確に投げる腕が無いせいか、全く持ってあたりナシ。
何度もトラブってないかシャトルを引き上げてみたが、これ以上の結果は無いというくらい、順調にシステムは作動している。
「ウ〜ム、なぜじゃ?」といくら唸っても全くアタリが無いので、場所を変えて一昨年立て続けにカレイを挙げた場所に移動。
久々に用意したアオイソメも残り少なくなってきたので、いよいよをもって慎重にシャトルを投げ入れた。
満潮が過ぎ、潮が下げて来ていよいよ今日はボーズかと覚悟を決めたその瞬間、置き竿の竿先がぶるぶると震えた。
「キタァーッ!」 アタリの具合から言ってカレイではないようだが、さあ!果たしてなんだベサ?
と、浮き上がってきたのは小型のアイナメ。体調25センチ強といったところか。
それでもシャトルで魚が釣れたのが嬉しくて、次々と仕掛けを投入するも、再びアタリなし。
気が付けば既に夕刻、空からもポツポツと雨が降ってきて、しゃーない、納竿だぁ と竿を回収していたら急に竿先に魚信!
だがしかし、やっぱり獲物は先ほどと同じくらいのアイナメであった。

とゆーわけで、今年の初釣果は8時間粘ってアイナメ2匹というナサケナイ状況ではあったが、
長部で未だにチカが釣れている事もあって、やはり今の水温はまだまだ4月並みといったところらしい、
これから水温が上がれば、少しは状況も改善されるであろう。
今、次回釣行に向けて私は、新しいシャトルのアイデアの実現に、余念無く作業を進めているところである。




(6/24 06')