インターセプター ver.RW 後編




さて、いよいよインターセプター、ロードウォーリアーバージョンの完成編を御覧頂こう。

今回、他にもまだまだ製作したいキットの候補があったにも拘らず、このクルマを作りたくなったのは、
"好きな映画に出てきたクルマ"たちを、目の前に並べてみたい衝動に駆られたから、に他ならない。
例え同車種、同スペックのクルマの本物が目の前にあったとしても、それは映画に出て来たそのもの
ではなく、単なる"同じクルマ"に過ぎないし、実際現実的且つ実現可能な話ではない。
一方、模型ならばそのものズバリをいくらでも立体化することが可能であり、いくらでもその数を揃える
ことが出来る。増して"ワンオフ"のモノづくりである。コレが面白くないわけがなかろうというものだ。

実は、ここに至るまでには或るキッカケがあったのである。
過日、昔買い求めた模型雑誌を何気にパラパラと捲っていたところ、そのページの中に
ジツに興味の引かれるディオラマ (情景模型のことネ) を発見したのだ。
そこには、かのフランスの俊英、リュック・ベッソン監督が1988年に発表した映画、『グレートブルー』
(原題はビックブルー。グランブルーってのもあったワネ)の、さる有名なワンシーンが模型化され、
見事に映画の一部分が立体化されていたのだ。

真っ青な海に向かう岸壁に佇む男が2人。やや大柄な男は両手を腰に据えてじっと海を見ている。
隣には両手を前で組んで、大柄な男のご機嫌を伺うように上目遣いの、その、弟らしき男。
そして傍らには、ボロボロのサビが浮いた荷車付きのチンクチェント(FIAT500)が止っている。
そう、大柄な男の名はあのジャン・レノ演ずるエンゾ・モリナリ。 弟の名はロベルト。
チンクチェントが引っぱる荷車には、当然、素潜り用の潜水道具一式が搭載されている。
その場所で、ある仕事で大金を手に入れたエンゾに、その金を何に使うかロベルトが尋ねるのだ。
その時のエンゾの答えが、まさに絶妙のひとこと。 「カーペインティング!」。
その後のシーンで現れたエンゾのチンクチェントが、まるで新車のように真っ赤に塗られていたのは
周知の事実だ。

やー、いいねェ。こんな模型、作ってみてェなーと思ったのが、"映画に出てきたクルマ"シリーズを
作るキッカケだった。モチロン、とっくの昔にチンクチェントの模型も用意してあるワケであるし。
だがしかし、エンゾの乗るチンクを作るのは次回に譲ることにして、サテ、今回はこのインターセプター、
とっとと完成までもっていく事にしよう。





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アンダーバンパーステーを整形する。クラッシュによる歪みも微妙に表現。




全てのパーツのサフ吹きを完了。今回は殆どのパーツが真っ黒
なので、塗装はラクチン。シルバーのパーツにもそのまま吹く。
クルマのボディ塗装のヒケツは作業を急がないこと。先ずはエ
ア圧を落とし、細吹きで、エッジを中心に塗り進める。
リヤ側の開口部やテールフィンに至るまでしっかりと塗り込ん
でおく。最初から全体を吹くとエッジだけ塗膜が薄くなるからだ。
エッジの塗料が乾いたところで、エアブラシのエア圧を上げ、
太吹きにして全体を塗り上げる。塗料はセミグロスブラックだ。
今回はテカテカの仕上げではないのでいっぺんに塗ってしま
ったが、通常の場合は、塗料を薄めて何度も吹き重ねる。
ウレタン樹脂で複製したタイヤの塗装。マスキングテープを重
ね、爪楊枝でホイールの輪郭を写し取り、切り出していく。
スペアタイヤも含めて5本のタイヤのマスキングが終ったところ。
このあと、タイヤのゴム部分を塗装で表現する事にした。
使用した塗料は水性塗料の「タイヤブラック」という色。スケー
ル的な質感が実物に近く、微妙な色合いを見事に表現できる。
マスキングテープを剥がせば御覧の通り。まるで新品タイヤ
セットのようであるが、今回はこのままではウマくない。
砂埃舞う砂漠の道を走り尽くしている設定なので、適度な汚し
塗装(ウエザリングと言いますナ)が必要だ。それらしく塗装。
続いてボディのリヤランプハウジングの塗装のためにマスキン
グを施す。大まかにマスキングして、メッキシルバーを塗布した。
マスクを取るとハウジングがキラリと光っている。だがシルバー
部分はレンズが入るところだけなので、更なるマスキングを施す。
こういう奥まった場所はマスキングゾルという、専用品を使うの
が望ましい。緑色の液体で、乾けばペリペリと剥がせる。
再びセミグロスブラックを塗布。塗料が乾いたら、マスキングゾ
ルをピンセットでつまみ出せば、再びシルバーの面が現れる。
ヘッドライトのパーツも複製、塗装が完了した。ライトレンズは
透明エポキシ樹脂で、大まかに切り出した後でバリを取る。
リアランプのレンズもこんな感じで一体複製した。レンズをひと
つひとつ切り出してバリを取り、サイズが合うように整形する。
整形が終ったところでレンズの塗装に入ろう。塗料はクリヤレ
ッドとクリヤオレンジの2色。モチロンブレーキとマーカーの色。
先ずはオレンジに塗る部分をマスキングしてクリアレッドを吹く。
マスキングの仕方がイイカゲンだが、まーご愛嬌とゆーことで。
レッドが乾いたら、今度はその部分をマスキングしてクリヤオレ
ンジを吹く。境界線がアイマイなのでオモテから吹いちまった。
マスキングを剥がして完成。塗膜が厚くて段差が目立つが、
まぁコレでヨシとしよう。あんまり時間もないことだし。