"つくりもの"製作環境向上委員会 第6回






ワタシが長年買い続けている雑誌に、八重洲出版の『オールドタイマー』がある。
これは古いクルマやバイクのレストアや、それと凡そキカイと名の付くもの殆ど、それも古いものの構造や機能を紹介し、
様々な工具を駆使して、ライター自らが修理を行っていく。正にワタシ向きの面白い雑誌である。


創刊から16年も経ってみると、中には名物記事、これを抜きにこの雑誌は語れないという、
極めて優秀な記事というものが存在してくるものだ。
元社員ライターで、現在通販会社社長を務める、わたなべあきひこ氏による "スカイライン54Bの再生"
という記事もそのひとつで、なんと初掲載はNo12号(1993年10月号)。現在最新号はNo96号(2007年10月号)
だから、もう14年も続いている計算だ。


他のライターさんの記事などは、短くて1年、だいたい2年から3年、長くても5年ほどで車の再生は終了するのだが、
この記事は、そもそも最初に車を整備するためのガレージを作るところなんぞから始まってしまい、
しかもそれだけで半年ぐらいかかってしまい、なかなか車の修理にまで達せず、やっと車を入手したと思ったら
エンジンをバラせばサビサビの、しかももう手に入らない貴重なボルトがバッキバッキと折れるし、
ボディの塗装を剥がせば、パテだらけで、鉄板はサビサビの穴だらけ、床に大穴が開いてたりするし、
内装を引き剥がせば剥がしたで、ネズミのミイラが出てきたりなんかして、その悪臭で大騒ぎ、
まさに時間がかかること、この上ないのである。


因みに、"レストア"とは、特に古い車やバイクを、路上復帰させる作業のことで、完全にバラバラに分解し、
不良箇所を全部直して、言わば、新車に近い状態にすることを"フルレストア"という。
そもそも、その作業自体、ヒジョーに時間がかかることなのだ。


ともあれ、外車など、とりわけ英国車などは、どんなに古い車でも部品供給が絶たれることはないのだが、
日本車の場合、かなり早い段階で古い車の部品製造を止めてしまうらしく、10年位前ならともかく、
20年、30年となると、最早絶望的という話であり、このスカイライン54Bの様に、日産に吸収合併される前の、
プリンススカイラインの部品など、あるわけがない、とゆー話だそうな。


そういう困難に立ち向かって尚、ない部品は作り、或いは流用し、次第に出来上がっていく過程を、
誌面で長年楽しんで来た次第だが、如何せん14年が経過している。
若かったわたなべ氏も、もうりっぱなおっさんになり、連載の始まった頃生まれたお嬢さんも、もう中学生になり、
若造だったワタシでさえ、既におっさんの仲間入りを果たした。
最近は、作業も終盤に近づき、連載も終了も間近という、もっぱらのウワサではある。

木工作業を続けながら、ふと、わたなべ氏の記事を思い返していた。
この作業も、まさか14年もかかるとは思わないが、半月に一度の更新(いまのトコロ)にしては、
驚くほど作業量が少ない。
言い訳をすると、今現在は釣りのハイシーズンで、凡そ週一の割合で海に出ているため、
竿の手入れや、仕掛け作りで忙しい。であるからして、少々のことはやむを得まい、と思うことにしている。


今回は、引き出しの取り付の作業を行った。つーか、ただ桟になる木を切ってコーススレッドを打ち込んだだけ。
但し、今回の作業で、単純な施工ミスを発見し、後々、木材を新たに加工しなければ
ならなくなったことだけは付記しておく。


事実、引き出しを取り付けようとして、実際に引き出しを入れてみたら、アラ不思議!奥と手前では
両サイドとの隙間に15ミリも誤差があったのだ。
なんで? と、思わずアタマの上にハテナマークをいっぱい並べたワタシであったが、
ここはひとつ、固定していた横板を取り外し、引き出しを仮置きしてその幅に合わせ、
改めて幅を決め、正確な木材を切り出す事にした。まさに現物アワセ。つーかただのゴマカシ。
現実は、なかなか設計どおりには行かないのである。



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引き出しを入れて、桟になる木材を入れてみる。厚みはいいが、幅が広すぎ。




毛引きでラインを入れて墨入れ。この後、テーブルソーで切り
出して、木口に鉋をかけておく。
テーブルソーで切り出した木材をコースレッドで打ち込む前に、
割れ防止のためボール盤で穴を空けておく。
位置を合わせて桟を固定していく。引き出しの出し入れが、
きつ過ぎず、ゆる過ぎず、で調整しておく。
反対側も取り付けたが、あな口惜し、材が割れてもうた。ま、
さほど支障がなさそうなので、このままにしておく。
それでは引き出しを入れてみよう。押し込んだところで少し
きついようだが、使っているうちに馴染んでくるだろう。
続いてツガ材の棒材から、2段目の上側を支える桟を切り出す。
この材料を使ったのは、今、これしかなかったから。
切り出した板を固定する。欲を言えばもう少し厚みが欲しかっ
たが、幅を調整したところ、何とかギリギリ間に合いそうだ。
反対側にも固定したが、薄板なのでガイドの穴を開けずにコ
ーススレッドを捻じ込んだら、割れてしもうた。
2段目の引き出しを入れてみる。出し入れがスムーズかどうか
チェックしたが、完璧にするには、まだまだ工夫が必要だ。
奥の引き出しの桟の固定も終了し、引き出しを入れてみた。
取りあえず作業は終了。些か出し入れの際ガタつくが・・・。
道具や材料を手当たり次第つっこんでいるので雑然としてい
るが、奥に壁板を入れてフックを付け、整理するつもり。
右側はこの引き出しの上に天板を入れ、収納ボックス他、
各種工具を整理して置けるようなレイアウトを考えている。






今回の作業はここまで。
次の更新までにどれほど作業が進むか不明だが、ま、取りあえずの更新予定とゆーことで、
お茶を濁して終わりたいと思う。
まんずまんず。取りあえずのどんどはれ。



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